昨晩は福井県の黒龍酒造株式会社さんが醸す、黒龍(こくりゅう)「純米大吟醸」石田屋2017をいただきました。
毎年、この時期だけの贅沢として味わう黒龍の四天王。石田屋、二左衛門、八十八号、しずくの中から、この石田屋を元旦に開栓し新年最初のお酒としていただきました。
一度ほどくと、なかなか同じように結べない木箱の帯封を引く。口上が書かれている紙をとると、中から美しいブルーのボトルがお目見えです。
見たところ昨年との装いの違いはなさそうです。栓を封じるのは福井の伝統古布。ジャカートで清酒黒龍熟成と織り込まれています。
この封を解くときは、いつも緊張します。しなやかに打ち込まれているので、乱雑に扱うと滑脱し組織が崩れてしまいます。優しく粘着を解いていきます。
いよいよ開栓。コルク部分を傷めないように、じりじりと押し上げていく。最後は人差し指と親指で強く捩じ上げると、シュポンと良い音がしました。
いつもの一合蛇の目猪口に五分目ほど注ぎます。なぜかいつもの量を注げないところは貧乏性なのでしょうか。色はほとんどついておらず、新年の幕開けにふさわしく綺麗に澄んでいます。
上立ち香は、穏やかながら心地よくメロンを思わせるように香ります。ヘッドスペースがいつもよりある分感じやすいのかもしれませんが、うっとりとさせられるいい香りがでています。
含むと、…、…、おおお、優しい。ここまで丸味を感じる石田屋は久しぶりではないでしょうか?。しかし単なる球体ではない。甘味の組成はLEGOブロックよろしく、木製のパーツで規則正しく組み上げられたポリゴンボールのよう。しかし、すべてのパーツが見事に面取りされており、角ばっているところはどこにもない。これほど美しい芸術品は、長く見つめていたいものだが、直後にはなにもなかったことのように消えています。
もう一度注意深く含む。綺麗に面取りされた甘味部分をさする。目を閉じ、その感触を楽しむ。冷酒なのに、強く押しても痛くなさそうな木のぬくもり。究極の肌触り。旨いっす。
黒龍(こくりゅう)「純米大吟醸」石田屋2017 データ
醸造元 | 黒龍酒造株式会社(福井県吉田郡永平寺町) |
---|---|
使用米 | 兵庫県東条産特A山田錦35%精米 |
使用酵母 | 蔵内保存酵母 |
日本酒度 | +5 |
酸度 | 1.2 |
アミノ酸度 | 1.1 |
アルコール度 | 16度 |
仕込水 | 九頭竜川伏流水(軟水) |
杜氏 | 畑山浩 |
製造年月 | 2017/11上 |
容量 | 720ml |
価格 | 10,000円(税抜き) |
購入 | 酒のきまた |
黒龍(こくりゅう)「純米大吟醸」石田屋2018 YouTube
黒龍(こくりゅう)「純米大吟醸」石田屋に関するリンク
日本酒ガイド > 福井県 > 黒龍(こくりゅう)黒龍酒造株式会社
黒龍(こくりゅう)「純米大吟醸」石田屋に関するブログ
コメント