昨晩は福島県の松崎酒造店さんが醸す、廣戸川(ひろとがわ)「純米吟醸」無濾過生原酒をいただきました。
由紀の酒 Best of the year 2015のコストパフォーマンス部門に※1.廣戸川(ひろとがわ)「純米大吟醸」夢の香を選出させていただいて以来、お気に入り銘柄となっております。
これまでに「純米吟醸」や「特別純米」も飲ませていただき、安定感のある甘味で自分の中の位置づけが急上昇したのが一昨年。居酒屋で見つけては飲んでおりましたが、残念ながら昨年は自宅では飲む機会に恵まれませんでした。久しぶりに我が家にやってまいりました廣戸川、しかも無濾過生原酒は初めてなので楽しみです。
ここで使用米の夢の香についておさらいしておきます。夢の香は1991年に福島県農業試験場において、五百万石に替わる良質な酒造好適米品種を育成する目的で、母株に八反錦1号、父株に出羽燦々を人工交配し育成された。出穂、成熟期は五百万石よりやや遅い”中生の早”。稈長、穂長は五百万石より短いことから、耐倒伏性は五百万石よりやや強い。玄米は千粒重が五百万石並の大粒で、心白の発現が良好。醸造適性は五百万石より吸水性が早い、砕米が少ないなど、原料処理がしやすい。醪で溶けやすい軟質米。
出羽燦々も八反錦も好きな系統のお酒が多い印象。なるほどだから夢の香のお酒もこれまで好みだったのかな?。
開栓は三週間前です。ジュポンっと炭酸の抜けるようないい音がしました。いつもの一合蛇の目猪口に八分目ほど注ぎます。無濾過生原酒の割に綺麗に澄んでおり、色もほとんど着いていません。
上立ち香は、程よく穏やかにマスカットを思わせるように香ります。このところ飲んでいるお酒が比較的香り高いので大人しく感じますが、飲み比べるわけでもなければ、落ち着いてじっくり飲めそうな程よさです。
含むと、ん?生原酒?。先日紹介した冩楽が火入れとは思えないほどの清々しさがありましたが、一転こちらは何とも落ち着いた穏やかな飲み口。生原酒らしからぬ円やかさは、栓を抜いた時の音とのギャップを感じます。そして嫌なところは微塵も感じさせない、ほのかな甘み。後半は短めに楽しめる余韻がとても上品です。香りでなく、この飲み口に磨いた意味を持たせているところは、伯楽星に通じる様。
もう一度注意深く含む。二杯目からチョイスしたい酒と言う表現もありますが、これは二杯目、三杯目と飲んでいきたくなる酒。メリハリがないわけではないが、急に突出することがない。しいて言えば音程ではなく音量の、無音部分でドキっとさせられます。サーと言う音すらない正にノーノイズ。旨いっす。
この日までに合わせたのは、直火炒飯、唐揚げ、浜松餃子、グラタン。やはり、浜松餃子をタレをつけずに食べたときの野菜の甘味はお勧めしたいところですが、グラタンのチーズやクリームソースとの組み合わせも素晴らしいものがありました。お試しあれ。
廣戸川(ひろとがわ)「純米吟醸」無濾過生原酒 データ
醸造元 | 松崎酒造店(福島県岩瀬郡天栄村) |
---|---|
使用米 | 福島県産夢の香55%精米 |
日本酒度 | ±0 |
酸度 | 1.4 |
アルコール度 | 16度 |
仕込水 | 釈迦堂川伏流水(軟水) |
杜氏 | 松崎祐行(兼蔵元) |
製造年月 | 2018/01 |
容量 | 1.8L |
価格 | 3,000円(税別) |
購入 | 池田酒店 |
廣戸川(ひろとがわ)「純米吟醸」無濾過生原酒に関するリンク
由紀の酒 > 日本酒ガイド > 廣戸川(ひろとがわ)松崎酒造店
松崎酒造店さんオフィシャルサイトは2018年4月現在、確認できておりません。
廣戸川(ひろとがわ)「純米吟醸」無濾過生原酒に関するブログ
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