
昨晩は岩手県の赤武酒造株式会社さんが醸す、AKABU(あかぶ)「純米吟醸」愛山をいただきました。
これまでにAKABUは、吟ぎんが、結の香と純米吟醸を飲んできましたが、いずれもすこぶる旨く、他にも飲んでみたいと記憶していた銘柄です。由紀の酒突撃隊長のMASAさんに磯自慢をお願いしたとき、AKABUの愛山も見つけたけどいる?と聞かれて、冷蔵庫が一杯だったにもかかわらず、「欲しい!」っと即答したのを覚えています。
他に飲んでいかなければならないお酒(生酒)が一杯あったので開栓が遅れましたが、3月に出荷されたAKABUの愛山をようやく開栓できました。
ここで酒造好適米「愛山」についておさらいしておきます。母株(種子親)に「愛船117」、父株(花粉親)に「山雄67」を用いて交配され、翌1942年にF1個体が養成された。その後の育成経過は野帳などの資料が残っていないため不明。山雄67号は母株(種子親)に「山田錦」、父株(花粉親)に「雄町」を用いて交配されたことから、愛山は山田錦と雄町の孫にあたる。
非常に大粒で稈長もあるため倒伏しやすく、他の酒米同様現代農法に合わないことから栽培されなくなったが、剣菱酒造さんが軟質米という特性にほれ込み、兵庫県で契約栽培を続けました。
米が柔らかいため仕込みで溶けやすく、甘味が出ると言うイメージがありますが、後半に独特の苦みを伴うと言われています。はたしてAKABUはどのような味わいなんでしょう?。
開栓は7日前です。いつもの一合蛇の目猪口に、八分目ほど注ぎます。綺麗に澄んでおり、色もほとんど着いていません。
上立ち香は、穏やかながら心地よくマスカットのように香ります。奥から滲み出てくるような上品な香り。
含むと、鼻に抜ける何とも心地よい含み香。香りからのストーリーをも連想させるような美しい甘味。もっとも秀逸なのは、後半の切れ。満たしていたものが瞬時に微量までさがります。この素晴らしい引き際は冩楽に通じるものを感じます。
もう一度注意深く含む。なんとも優美な甘みで満たされる。直後には100あったものが、瞬時に0.1まで下がる。これは、ロジスティック曲線の時空を遡ったかのよう。旨いっす。AKABUやっぱうめえ~。
この日合わせたのは、ナスの煮浸し、豆腐サラダ、サラダチキンスモーク。ナスの煮浸しは旨かったが、少し甘味が強かったのでAKABUの上品さを損ねた。やはり豆腐!、付いていた塩だれも相まって、豆腐の旨味とAKABUが融合。お試しあれ。
AKABU(あかぶ)「純米吟醸」愛山 データ
醸造元 | 赤武酒造株式会社(岩手県盛岡市) |
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使用米 | 兵庫県産愛山50%精米 |
日本酒度 | - |
酸度 | - |
アルコール度 | 15度 |
杜氏 | 古館龍之介(兼蔵元) |
製造年月 | 2018/03 |
容量 | 720ml |
価格 | 1,900円(税別) |
購入 | MASAさんにお願いしました |
AKABU(あかぶ)「純米吟醸」愛山に関するリンク
日本酒ガイド > 岩手県 > AKABU(あかぶ)赤武酒造株式会社
AKABU(あかぶ)「純米吟醸」愛山に関するブログ
2017/03/18 AKABU(あかぶ)「純米吟醸」結の香

岩手県の赤武酒造株式会社さんが醸す、AKABU(あかぶ)「純米吟醸」結の香を飲んだ感想。含むたびに、先ほどよりほんの少し増幅を繰り返し、次はこうだったらいいのになぁ、と言う線をついてくる。まさに「それなぁ」と言った感じ。後半は吟醸らしい綺麗さを見せ「超特急」よろしく引き上げていきます。
2016/08/20 AKABU(あかぶ)「純米吟醸」

岩手県の赤武酒造株式会社さんが醸す、AKABU(あかぶ)「純米吟醸」を飲んだ感想。独特の複雑さを感じます。そこまで酸味があるわけではないが、何故か思い出したペトリュス。バランスの良さの中から見えてくる自信みなぎる甘味は、夏の甲子園のように爽やかな元気を運んでくれます。
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