昨晩は山形県の有限会社秀鳳酒造場さんが醸す、秀鳳(しゅうほう)「純米大吟醸」玉苗生原酒をいただきました。
※1.秀鳳(しゅうほう)「純米大吟醸」出羽燦々磨き三割三分生原酒を飲んでから、すっかりこの銘柄の美しい甘味の虜になっております。前回は、※2.秀鳳(しゅうほう)「純米大吟醸」山田穂磨き二割二分生原酒の、迫りくる甘味と磨きぬいた綺麗さに「弾力のあるキレッキレのダンス」を魅せていただきました。
今回は山形県産酒造好適米「玉苗」。これまで飲んできた秀鳳の中ではもっとも米を磨いていない純米大吟醸ですが、その分米の特徴を堪能しつつ秀鳳らしい甘味も楽しめるのではと期待しております。
ここで山形県産酒造好適米「玉苗」をおさらいしておきます。1983年(昭和53年)に山形県立村山農業高校にて母株(種子親)に金紋錦、父株(花粉親)に山田錦を交配、山酒4号として品種登録。なんと、高等学校にて育種された酒米です。山田錦と比較し、耐冷性、耐倒伏性にすぐれる。成熟期は中生の中。千粒重は26.0gほどであったが、その後山酒4号(玉苗)研究会の努力で平成23年には玄米千粒重が平均で28.9gとなっている。
山酒4号は後に、あの有名銘柄「十四代」の高木辰五郎さんの開発で、美山錦と交配される。母株(種子親)として使われた「酒未来」、父株(花粉親)として使われた「龍の落とし子」が有名。
亀の尾・たかね錦・金紋錦と受け継がれてきた遺伝子にもう一度山田錦が加わり、東北の地で栽培されるようになった「玉苗」。すでに次の代へと受け継がれていますが、この「玉苗」の実力とは…。
開栓後2週間が経過しております。いつもの一合蛇の目猪口に、八分目ほど注ぎます。僅かではあるが黄色く色づき、無濾過っぽい澄みかたをしています。
上立ち香は、程よく華やかにメロンのように香ります。いかにも我が家好みの香りの出方、さすが山形酵母、素晴らしい広がり方です。
含むと、ん~、いかにも秀鳳のあの甘さ。これまでに飲んだ秀鳳はいずれも日本酒度がマイナスでしたが、これはプラスとの表示。しかしそう言われても気が付かないであろう、らしい甘さがピョンピョンはねる。後半はほんのり苦味を残し、微笑ましく切れていきます。
もう一度注意深く含む。こ、この隠しきれない甘味は、童謡「かわいいかくれんぼ」だ。お庭でピョコピョコしていたひよこですが、じょうずに隠れたつもりが黄色いあんよが見えてます。何とも可愛らしい。旨いっす。
秀鳳(しゅうほう)「純米大吟醸」玉苗生原酒 データ
醸造元 | 有限会社秀鳳酒造場(有限会社秀鳳酒造場) |
---|---|
使用米 | 玉苗45%精米 |
使用酵母 | 山形酵母 |
日本酒度 | +2 |
酸度 | 1.3 |
アルコール度 | 17度 |
仕込水 | 蔵王山系馬見ケ崎川貯水蔵王ダム水道水(軟水) |
杜氏 | 相田勝之 |
製造年月 | H29/10 |
容量 | 1.8L |
価格 | 3,200円(税別) |
購入 | 池田酒店 |
秀鳳(しゅうほう)「純米大吟醸」玉苗生原酒に関するリンク
日本酒ガイド > 山形県 > 秀鳳(しゅうほう)有限会社秀鳳酒造場
秀鳳(しゅうほう)「純米大吟醸」玉苗生原酒に関するブログ
2017/03/05 ※1.秀鳳(しゅうほう)「純米大吟醸」出羽燦々磨き三割三分生原酒
山形県の有限会社秀鳳酒造場さんが醸す、秀鳳(しゅうほう)「純米大吟醸」出羽燦々磨き三割三分生原酒を飲んだ感想。押し寄せる甘味、それはまるで放射冷却で明日は寒くなりそうだなぁ、と言うときに見上げた夜空の星の様。こんなに星ってたくさんあったっけ?。こぼれ落ちてきそうな甘味。
2017/11/16 ※2.秀鳳(しゅうほう)「純米大吟醸」山田穂磨き二割二分生原酒
山形県の有限会社秀鳳酒造場さんが醸す、秀鳳(しゅうほう)「純米大吟醸」山田穂磨き二割二分生原酒を飲んだ感想。在来品種の力強さはそのままに、もともと少ない体脂肪を極限まで絞り込んだことで表現しているメリハリ美ボディ。艶のある滑らかな動きから、弾力のあるキレッキレのダンスへ移行。
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